広島県廿日市市の税理士です。税務調査、法人税、消費税、相続税、相続対策・事業承継、節税対策、保険の活用

不動産所得の事業的規模とは

 不動産所得の事業的規模とは


 不動産の貸付けは事業的規模かどうかがポイント!


  • K君 : 不動産などの貸付けは、「事業的規模」が有利という話を聞いたのですが。これはどういう意味ですか?
  • J爺 : 簡単に言えば、「趣味」か「商売」かというぐらいのことかのう。
  • K君 : 趣味か商売か・・・・ですか?
  • J爺 : 趣味という言い方をすりゃあ誤解もあるじゃろうのう。
  • K君 : はい、よくわかりません。

  • J爺 : たまたま土地・建物があって、ほっとくと痛むし、固定資産税も払わにゃあいけんというときに、「安うてもええけえ人に貸そう」とすることがあるよのう。
  • K君 : はい、あるでしょうね。
  • J爺 : 片方では、本格的に投資をして貸家やアパート経営をしとる人もおるよのう。
  • K君 : あ!わかりました。最初の人が趣味で後の人が商売ですね。
  • J爺 : 趣味か商売かという言い方は、分かりやすいように言うたんじゃが、この2つを一緒にしてもええんかということなんよ。

  • K君 : 同じように扱うと何か問題があるんですか。
  • J爺 : 例えば、家族を従業員にしてもええという規定がある。これを「事業専従者」というんじゃが、事業主は事業専従者に給料を払ってそれを費用にすることができる。
  • K君 : 夫婦で商売をしていて、奥さんに給料を支払うということですか。
  • J爺 : そういうことじゃ。たまたま空いた家を人に貸しとるような場合でも、事業専従者とうものを認めてもええんかということがある。
  • K君 : それはおかしい気がしますね。
  • J爺 : そういう意味で、趣味のような場合と商売とをどこかで線を引くために「事業的規模」という考え方を持ってきたんじゃ。

  • K君 : なるほど、わかりました。で、具体的にはどうやって線を引くんですか?
  • J爺 : 不動産を貸すわけじゃけえ、貸家や貸間の数で判断するんじゃ。
  • K君 : 数で判断するんですか。
  • J爺 : 貸家なら5棟以上、貸間やアパートなら10室以上、これを「5棟10室(ごとう じゅっしゅつ)」というんじゃ。
  • K君 : なるほど、5棟10室ですか。覚えましたよ!
  • J爺 : 詳しいことは、タックスアンサーをみたらええ。




 タックスアンサーより


No.1373 事業としての不動産貸付けとそれ以外の区分

1 事業的規模の判定

 不動産などの貸付けによる所得は、不動産所得になります。
 不動産所得は、その不動産貸付けが事業として行われている(事業的規模)かどうかによって、所得金額の計算上その取扱いが異なる場合があります。

 不動産の貸付けが事業的規模かどうかについては、原則として社会通念上事業と称するに至る程度の規模で行われているかどうかによって、実質的に判断します。

 ただし、建物の貸付けについては、次のいずれかの基準に当てはまれば、原則として事業として行われているものとしています。

(1) 貸間、アパート等については、貸与することのできる独立した室数がおおむね10室以上であること。

(2) 独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること。

2 所得金額の計算上の相違点

 事業的規模である場合とそれ以外の場合の所得金額の計算上の相違点のうち主なものは次のとおりです。

(1) 賃貸用固定資産の取壊し、除却などの資産損失については、事業的規模の場合は、その全額を必要経費に算入しますが、それ以外の場合は、その年の資産損失を差し引く前の不動産所得の金額を限度として必要経費に算入されます。

(2) 賃貸料等の回収不能による貸倒損失については、事業的規模の場合は、回収不能となった年分の必要経費に算入しますが、それ以外の場合は、収入に計上した年分までさかのぼって、その回収不能に対応する所得がなかったものとして、所得金額の計算をやり直します。

(3) 青色申告の事業専従者給与又は白色申告の事業専従者控除については、事業的規模の場合は適用がありますが、それ以外の場合には適用がありません

(4) 青色申告特別控除については事業的規模の場合は一定の要件の下最高65万円が控除できますが、それ以外の場合には最高10万円の控除となります。

(所法26、51、57、64、措法25の2、所基通26-9)

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