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独立行政法人の通勤手当と住居手当

 通勤手当と住居手当


(平成21.12.10)

  独立行政法人で、住居手当や通勤手当など破格の待遇をしている法人があるという記事が掲載されていました。

 視点を変えて、税金の取扱いはどのようになっているのかをみてみましょう。

独立行政法人住居手当、月16万円 通勤手当10万円も--総務省調査

 08年度の独立行政法人(101法人)の諸手当や福利厚生費について、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会(委員長・岡素之住友商事会長)が調べたところ、住居手当が月16万円や通勤手当が月10万円(ともに上限)など破格の待遇をしている法人があることが9日、明らかになった。こうした不適切な規定がある法人は84団体に上り、評価委は「給与水準や社会一般の観点から適切といえるのか」と疑問を呈している。

 総務省の発表によると、内閣府所管の沖縄科学技術研究基盤整備機構は、研究分野ごとの統括ポストである代表研究者(一般の学部長クラス)に住居手当として月16万円を上限に家賃の5分の4を支給。月20万円の住宅を借りても16万円が支給され、自己負担は4万円で済む。同機構は沖縄県に世界トップレベルの大学院大学設立を目的とした独法で、優秀な人材を確保するための措置という。内閣府によると、代表研究者22人のうち8人が受給し、受給最高額は12万8000円という。

 また、経済産業省所管の経済産業研究所、日本貿易保険、製品評価技術基盤機構、原子力安全基盤機構の4法人は、役職を問わず通勤手当の上限が月10万円。産業技術総合研究所は月6万5000円となっていた。

毎日新聞 2009年12月10日 東京朝刊


 通勤手当の非課税(給与所得者)

  •  通勤手当は一定の限度額以下であれば非課税
      給与所得者が勤務先から支給を受ける通勤手当は、一定の金額(限度額)以下であれば非課税になります。
      非課税になる理由は、給与や賞与などは労働の対価ですが、通勤手当は実費相当だからです。
  •  非課税の最高限度額は10万円
      非課税の限度額は、通勤方法や通勤距離によって違いますが、どのような通勤方法であっても、その最高限度額は10万円です。
      独立行政法人が、通勤手当月上限10万円としているのは、非課税限度額の10万円を意識しているからでしょう。

  •  合理的な運賃等の額とは
      下記の表を良く見ると「合理的な運賃等の額」という表現が多く使われていることがわかります。
      これは、合理的な通勤方法によって金額を計算するということです。(※合理的な通勤方法は必ずしも一つとは限りません。)

    合理的な運賃等の額とは
      運賃、時間、距離等の事情に照らし最も経済的かつ合理的と認められる通常の通勤の経路及び方法による運賃又は料金の額です。

  •  合理的な運賃等の額に含まれないケース
      新幹線の特急券は合理的な運賃等の額に含まれるがグリーン料金は含まれないとしています(下表参照)が、その他にも次のようなケースは合理的な通勤方法には該当しないでしょう。(特別な事情があれば個別判断になるかもしれません。)
    •  タクシー通勤
    •  電車の座席に座るために、もよりの駅ではない駅から乗車
    •  子どもを預けるために迂回したルートで通勤

  •  限度額を超えた通勤手当は給与(源泉徴収の対象)
      さて、記事に戻ります。記事では通勤手当の上限が月額10万円としか書いてないので、合理的な運賃等の額かどうかはわかりません。
      仮に、合理的な運賃等の額が20,000円なのに100,000円を支給していたら、差額の80,000円は非課税にはなりません(源泉徴収の対象です。)けどね。
  •  通勤手当等の非課税
    国税庁:「源泉徴収のあらまし」から


 住居手当

  •  住居手当は課税の対象
      住居手当は、役職手当、扶養手当、皆勤手当などと同じで給与と合算して源泉所得税を計算します。つまし税金の対象になるのです。
      記事によると、月額12万8000円の住居手当を受給している研究者がいるとのことですが、恐らく源泉徴収の対象になっているでしょう。

 住宅等の貸与であれば、一定の額は非課税(経済的利益の非課税)

  使用人や役員に住居を貸与する場合には一定の範囲内であれば、非課税になります。(使用人と役員では取扱いが違います。)

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